木材ならではのリラックス効果
人の耳には聞こえないとされる超高音域の音(虫や鳥の声、せせらぎの音など)を聞くと、脳派にアルファ波が発生し、リラックスするといわれています。
木造住宅は防音に弱いとされていますが、コンクリ-ト住宅にはない、超高音域の音成分が存在するとされております。コンクリートに囲まれて落ち着かない理由はこんなところにあるのでしょうか。
木によるまろやかな響き
木材は、音域に依存せずに不快な雑音などを適度に吸収し、程よくまろやかに音を響かせてくれます。これは、木材がコンクリートやビニールの20倍の吸収音率で、耳障りな音域の成分を抑え、聴覚になじみやすいという結果をもたらしてくれるからです。
木を叩くと、“コンコン”という響き、コンクリートは“ゴンゴン”、鉄は“カンカン”、木材は細長い中空の細胞でできているため、音をまろやかにし、やわらかい響きを生み出します。木造建築のコンサートホール、オペラハウス、劇場、などを始めバイオリン、ギター、ピアノ等楽器に木材が多用される理由もうなずけます。
木製のリコーダーなどは、吹いている内に音程が変わってくることがありますが、しばらく置いておくと、また元の音に戻ります。これは、調湿効果のある木のちからならではのこと。木製の楽器の生み出す味わい深い音色は、長い年月をかけて均一に乾燥したおかげです。乾燥した木材は、様々な場所で活躍しているのです。