親から子へ、子から孫へ、世代を超えて愛される家づくり。

「200年住宅・京民家」は、歴史的伝統家屋である「京町家」や「古民家」の良さを踏襲しながら“住みやすさと安全性”を追求し、いつまでも愛着の持てる、子どもや孫の世代まで長期利用可能な住まいづくりを目指すため、伝統家屋に熟練した「大工」や「左官」「瓦」などの職人さんと「まちづくり」に熱心な建築家によって建てられました。

P3282639002

健康・環境に配慮した住まい造り

構造材には、100%国産材の杉集成材を使用し、主要柱には5寸角(15㎝角)、梁には1尺幅(30㎝)を使った軸組工法で、構造材の見える 「現しの家」 とし、構造、内装材は全て自然素材を使用しているため、“健康・環境”に配慮されています。

デザインは洗練された京町家を参考にしつつ、新しい感性と感覚を取り入れ、末長く飽きのこないデザイン「平成の京町家」 と呼べるものにしました。
土間は、昔ながらの三和土で仕上げたことで、ご近所の方やお友達、お客様を迎える最高のコミュニティースペースとなります。 間取りは、建具の取り外しによって可変できる設計を採用。
もちろん“火災や地震“に強い、“安心・安全”な住宅として長期優良住宅の認定をいただきました。

私たちは、環境にやさしい、この「200年住宅・京民家」の住宅造りによって、後世に引き継げる住まいのお手伝いが出来ればと考えています。

ペレットストーブ
pst2ペレットストーブ(pellet stove)とは燃料に『木質ペレット』を使用する熱効率の高さと共に、環境・人体にやさしいストーブです。本国内でも1990年代後半頃から製造を試みる中小メーカーが現れ、間伐材の利用促進や非化石燃料を用いることで地球温暖化対策に貢献するなどの環境問題から注目されています。
薪ストーブの暖かさと、暖炉の雰囲気を持ち、クリーンな暖気と遠赤外線でお部屋を暖める、人と自然が一体となる暖房機器です。
三和土(たたき)
kyominka024三和土は、叩き土に消石灰と苦汁(にがり)を混ぜて練ったものを塗り、叩き固めて仕上げた土間のこと、3種類の材料を混ぜ合わせることから「三和土」と書く、苦汁を使っていたのは昔、現在は塩化マグネシウムを使う。もともとはセメントがなかった時代に、地面を固めるために使われたとされる。
叩く道具は、材木、石筒、金槌、こねきり、ゴムハンマーなど・・・とりあえず手が痛くなるくらい“たたく”当社の社員が一日かけて「たたき」仕上げました。(インターンシップの学生が一番頑張っていました、またお客様までも手伝っていただきました)終わった後は、手がぶるぶる震えて大変でした。しかし、昔の知恵をいただき、感謝・感謝の一日でした。
漆喰(しっくい)
kyominka026漆喰の主成分は石灰岩です。この石灰岩を高温で焼いて、水を加えると消石灰(水酸化カルシウム)になり、これを脱水したものが漆喰のもとになります。これに繊維質(スサ)、ぎんなん草(海草)を混ぜて割れにくい漆喰にします。
漆喰は、それ自体の化学変化で固まる性質があるので、家の外壁にも使えます。静電気が起こらないのでホコリや煙草のヤニを寄せ付けず、ビニールクロスのように黒ずみも起こりません。もし汚れが付いても、カッターやサンドペーパーで削ったりするだけでケアができます。漆喰は吸湿、放湿性に優れていて空気を浄化してくれます。無添加仕様の漆喰は、化学接着剤は一切使用していません。このモデルハウスの内壁及び外壁は全て漆喰塗りにしました。
杉・檜(すぎ・ひのき)
kyominka028今の住まいはビニールクロスや合板フローリングの使用で、多湿と過乾燥を繰り返し、ビニールハウスの家に住んでいるような状態です。暮らしに快適な湿度は50~60%で、湿度が70%を超えるとカビやダニが増殖し、ぜんそく などの原因になります。また室内が乾燥しすぎると肌が乾燥してアトピーの症状が出やすく、ウイルスも増殖して風邪を引きやすくなります。ところが杉・檜材を使用すれば、湿度が高くなると木の細胞が水分を吸収し、逆に低くなると水分を放出。このエアコンのような働きによって、室内の湿度が一定に保たれます。杉・檜材は熱伝導率 (熱の伝わる速さ)が小さいため、優れた断熱効果を発揮。急激な温度変化を防ぎ、夏は涼しく冬はあたたかい室内を作ります。特に床に使うと足に優しく、足下からも心地よさが伝わります。また、杉の空気浄化作用や調湿気作用には、イライラをなくしたり、集中を高める効果が認められるようになりました。 学校や保育園、高齢者などの施設には特にお勧めします。モデルハウスには、1階床には檜無垢材、2階床には杉無垢材を使用しています。
和紙(わし)
kyominka025和紙を貼った木製の建具などは、天然素材で、湿度が高い時には湿気を吸収し、湿度が低い時には湿気を放出する調湿機能を持っています。 これら建具用の和紙は、いずれも植物繊維(主成分はセルロース)が原料で、紙自体が多孔質構造で表面積が非常に大きく、水分の吸収脱着を自然に行い、しかも障子や襖は、開け放すことで開放空間の創出が可能で、家中を風が吹き抜けます。また障子や襖で仕切り、屏風や衝立で囲めば冬でも暖かく過ごせるのです。手漉き和紙は、多年性のコウゾ、三椏、雁皮などを使うため森林破壊をしません。また薬品を使わず、和紙は中性ですので紙が劣化しにくく、1000年以上前の紙が残っていることでもわかります。 機械製作した紙は薬品を多用することから大半が酸性になりますので100年ほどしか持ちません。一階で使用した和紙は、「堀木エリ子先生」の作品を使用しました。自然光や照明による「光と影」、そして和紙の放つ雰囲気をお楽しみ下さい。和紙を身近に感じて戴きたいとの願いから、モデルハウスに展示していただきました。
集成材(しゅうせいざい)
kyominka029集成材は無垢材の1.5倍の強度があります。乾燥しにくい杉材を板状にすることで乾燥しやすく、折れにくい強度を上げるわけです。
日本は伝統的に木材加工を得意としてきました。仏像や工芸品などでは、現代の集成材に通じる加工を行ってきました。しっかり保存されて残されています。京匠の集成材は、一般市場に流れている材とは違い、ラミナ材の長さの規定や、大面のラミナ材のグレードを規定して生産。「現し」にして見せられるように造られている材です。
接着剤には、レゾルシノールを使用しています。1940年に量産されるようになった材で、戦前からの実績です。コストもそれなりにかかりますが、レゾの黒い色が実は安心と歴史のしるしです。